滞在型住宅付き農園でうんざりすることはないのか夫婦仲
クラインガルテンに移ったK氏ご夫妻
私たちと同じ頃に農園を始めた、10歳ぐらい年上のK氏夫妻がいる。
団塊の世代なのである。
この農園に来たのは同じ頃であり、それを考えるとご主人の方もかなりタフである。
見た感じではそれほどには見えないが、私が10年後同じように頑張れるかというと、ちょっと自信がない。
10年ぐらい私たちと同じ小屋付きの区画にいたが、滞在型住宅付き農園の区画に移った。
2年前のことだ。
2地域生活
当初は夫婦とも働いていたが、今はどちらもリタイアしたためクラインガルテンの方に移ったようだ。
私たちと同じように、だいたいは週末に夫婦一緒に来ていた。
移転してからは週末に限らず、週のうち3日か4日を農園で過ごし、残りは自宅で過ごすのが生活スタイルになっている。
自宅からの距離も1時間半ぐらいのところだから、まさに理想的な2地域居住の生活スタイルだ。
車が面倒、もしくは不要なときには、時間がかかるが電車で来ているときもある。
滞在型住宅付き農園に移った当初は、退屈だといってた奥さんも、今では電車に乗ってまで出てくる。
農作業も毎日居ればそんなにたくさんあるわけじゃなくて、単調で、夫婦顔つき合わせてばかりいるのにも疲れてくるというのはあるけれど、それに劣らない魅力がここにはある。
夫婦仲の良さと密着は別物
ところがその行動パターンが、このところ微妙に変化してきた。
入れ違いで一人ずつ泊まっている事が多くなった。
それぞれの行動が基準になり、日々の行動が別行動になってきているのだ。
3日~4日は畑で過ごすというのは変わらないが、必ずしも同じ日に合わせなくなった。
というかむしろ入れ違いになるように変わって来ている。
もともと自宅でも生活の階が別々だったので、それが拡張しただけのことではある。
だが毎日毎日、自宅でも狭い畑の家でも顔を突き合わしているのはさすがに息苦しくなってきたのだそうだ。
本来、生活ではないパターンを求めて畑に来ているはずなのに、なんで三度の食事を作らなければならないのと、奥さん。
ご主人も料理はしないわけではないが畑に居ると作らないのだそうだ。
アンチエイジング
だが、別行動になってからはすっきりした様子でいきいきと活躍している。
昔は、遅くまで作業する奥さんに、早く帰ろうと言いつづけていたご主人も、近頃は顔も真っ黒に日焼けしてたくましくなり、本物のファーマーかと思うほどゆったりしてきている。
お二人ともますます若返ったようにしか見えない。
2地域生活がベストな形で定着した良い例だと思う。
滞在型住宅付き農園区画はそこに外部の人を集めたりすることはできないので、そんな事もやってみたい私たちは、そちらに変わる気はない。
しかし、K氏夫妻のようにお互いに拘束しない良い形で生活できるようになりたいと思う。