「自分の時間をとりもどそう」 byちきりんさん
社会派ブロガー?、ちきりんさんの本をはじめて読んでみました。
これも初めてですが、Book Reviewやってみます。
仕事の生産性を高めるためにまず、労働時間を減らそうというのが、ちきりんさんのテーマです。
生産性は、「インプット=希少資源」と「アウトプット=手に入れたい成果」の比率として計算されます。「つまり生産性とは投入した希少資源(時間やお金など)に対する成果の割合(比率)であり、希少価値がどれぐらい有効に活用されたかというレベルを表す表示なのです。
お金にしろ時間にしろ、インプット出来る資源は有限なので、永久にインプットを増やし続けることは出来ません。だからインプットを増やし続けることでしか成果を上げられない人は、どこかで行き詰ってしまうのです。
インプットが増やせなくなってしまうと、いよいよ生産性の向上が始まります。
とにかく、仕事時間を制限して限界の中でやってみろということですね。そのぎりぎりの中で考え工夫してやっと生産性を上げる方法が見えてくるということでしょう。
製造現場だけではない生産性
私たちが生産性と言われて浮かぶイメージは、製造現場だという方が多いでしょう、でもこの本で語られる生産性とは、もっと広義なもので、物や道具の生産性から、個人の生活や人生の生産性までに及びます。
お金と時間を最大限有効に活用するのが生産性
個人の場合だと、金や時間がそれぞれに限られてしか与えられない貴重な資源となります。
その希少資源をどれだけ無駄に使わないで最大限に活用し、もっとも自分が求めるベストの結果を得ることを追求することが、生産性を高めることになるのだということです。
個人の希少資源は時間とお金。会社等だと、時間と人件費等を含む経費になるのかな?
使われないで眠ったままの物
確かに 、物であふれかえった今の社会、殆ど使われないまま捨てられてしまう物がどれだけあるか!
安く生産することは出来たが使われないのであれば、それを生産したエネルギーは無駄になった事になる。
シェアリングが違和感なくなってきた時代
ネットオークション等で、その無駄を軽減する風潮が増えたとはいえ、生産された量に比べれば、まだまだその物を利用しつくす余地があります。
昔は、物の貸し借り、シェアリングは、お米や醤油に至るまで普通に行われていましたたが、物がなかった昔は、生産そのものの生産性が低かったので、それを補うためのシェアリングだったのでしょうか?
その頃の意識をそのまま持ってきて、今の商品等の生産物を使えば、相当高度な生産性社会ができていたのに残念ですね。
社会が成長するためには、無駄な物を作り続けることでしか社会経済が成り立たない時代なのだからやむを得ませんけど。
もし今そうした高度生産性社会になったら、生産総量、大幅に減りますね。その上コンピューター、AIが、人の労働に取って代わったら、対策立てない限り失業者多発でしょうね。
時間を浪費しないのが肝心
お金はなくなれば困るので、みんななるべく使わないようにするのですが、時間についてはあるだけ使おうとしてしまう傾向にあります。
しかし、それでは生産性は上がらないのです。
自分が本当に好きなことをする(得る)ために、最小限の時間とお金でやる為にはどうすればいいのかを常に考えていなくては生産性は上がらないということです。
自分が本当にやりたいこと
本当に自分がやりたいこと(得たいこと) についてもよく吟味しないといけません。
社会がやるべきことだと求めているから、そう思うのではないか?
そうした方が得だと思われているから、それが自分のやりたいことだと思っていないか?
やるのが当然だとの常識に囚われているだけではないのか?
自分が出来る、ということもやりたいことではない。
目的を見誤ってしまってはいくら時間とお金を効率よく使っても無駄になってしまうのです。
希少資源を何に使うのがもっとも有効なのか?
それを知る為に、例えば先月、何に使ったお金がもっとも自分にとって価値が在ったと思えるのか、リストアップしてみることが有効だという。
私の場合は何だろうか。「殺陣」に使ったお金、映画「この世界の片隅に」を観たこと、初村上春樹:「ねじまき鳥クロニクル」を読んだこと、この本を買ったこと、等々。
そうだ!もっとも重要なこと、FreeSimとタブレットを活用し始めたことがあった。今も通勤電車の中でタブレットでこれを書いているのだから、画期的に生産性が向上しているはずです。
時間を買ったりスローライフの為の生産性アップも
じゃぁお金で買えるものをわざわざ時間を使うスローライフってやめた方がいいのってことですが、スローライフについては、スローライフで生産性を下げることが、自分の中では生産性を上げることになっているのだから、外から見た生産性は低いのだろうけど自身の生産性は向上するので、これでいいのだ。・・いいのでしょう。
ラーニングカーブ
なぜなら物事の80%までは、20%のエネルギーで達成することが出来ますが、後20%を達成するには多大なエネルギーの投入が必要になるからだそうです。また、多大な時間やお金を投入し続けたものに対しては、その結果を否定したくないがために、判断を誤ることが多いといいます。
私も、何年か資格試験に挑戦したことがありますが、本当にやりたいかどうかは別にして、ここでやめたらこれまでの努力はどうなるのかと思うところから始まって、ただ受かることだけが目的になってしまっていた経験があります。
最終的に諦めたときには深い喪失感で、自分の価値さえ消え去ったような、自分を失ったような気がしました。
本当の目標はそうではなかったのはやめてから見えてきたのです。
生産性の意識を高めることでチャンスを確保
医療制度、現金システム、選挙制度など、多くの分野は驚くほど生産性が低いままのようです。
様々な物もその大部分の時間は使われずに眠っています。
それらを活用するにはシェアリングが重要になってきます。
まだまだ今の社会には生産性を高度に上げていく余地が多いのです。
生産性の意識、技術を高めることは、会社や社会を生産性の視点からの判断に役立ち、これからの変動に柔軟に対応することができるようになるので培って置いて損はないということです。
大きな時代変革の予感
物や事のシェアリングが普及していくのだとすれば、所有という概念が変わっていくだろうと思われます。
均一に、最低限度のお金を公平に分配するという、ベーシックインカム制度のの可能性についてもこの本で触れられていますが、実際この通りに生産性が上がった場合、今のシステムのままだと労働にありつけない人がたくさん出てくるのは避けられないでしょう。
それをフォローする為にベーシックインカムのような制度が進行していかないとハードランディングになる可能性が大きいですね。
うまくソフトランディングできるのでしょうか。
可能だとしても国の対応は遅れるだろうからスムーズ弐というわけには行かないと思います。
この変革が成功し、落ち着くことが出来たならば、私有財産制度も薄れて行き、共産主義でも資本主義でもない新しい社会が広がっていくのでしょうか。
空き家を抱えていることは可能姓と捉えよう
ま、その前に、とりあえず自分の生産性を上げておきましょう。
私の周囲で生産性の落ちているものを拾い上げて、対策を立てていかなきゃいけません。
その筆頭はやはり実家の空き家問題でしょう。
売れない売れない、不動産屋が動いてくれないと言っていても仕方がないです。
本当のところは売り払いたいわけがありません。
動きがないことも内心よろこんでいたりしていたのです。
必死で考えれば何か方法が見つかるのかな?なんとか活用する方法を考えないといけません。
あとは、生産性を上げるといっても仕事が定まらないことには何も始まらないのです。
あそこへずるずると毎日通っていたら「生産性」なんていう段階に至らない!
この本は、様々な事情を抱えた人それぞれの問題について、それぞれの発見の示唆を与えてくれる本です。ご一読を。
※初めてのブックレビューで、何回書き直してもまとまりが悪いです。生産性が悪くてマコトに、申し訳ありませんでした m(__)m